会長挨拶

会長挨拶

 第51回日本コミュニケーション障害学会学術講演会の開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
 日本コミュニケーション障害学会は2024年の東京大会で50回を重ね、このたび第51回学術講演会を開催する運びとなりました。今回は、2025年5月17日(土)、18日(日)の2日間、熊本保健科学大学を会場に開催することとなりました。
 本会のテーマは、「コミュニケーションの未来地図」です。本会が初めて開催されてから約50年の間に、コミュニケーション障害のある人をめぐる社会環境は大きく変わってきました。少子高齢化、生き方の多様性、AI技術の進化、教育や医療制度の改革など、社会の変化に伴い、コミュニケーション障害への支援の在り方もますます複雑化しています。今回の学術講演会のテーマには、ひとりひとりの参加者の皆様が未来のコミュニケーション障害支援の在り方を探求することのできるような積極的な交流の場としたい、という思いが込められています。
 基調講演は、発達障害の評価と支援のわが国における第1人者である大六一志先生をお招きし、最新の評価と支援の考え方についてお話しいただきます。特別講演は、コミュニケーションの生物学的基盤について生物学者である岡ノ谷一夫先生からご講演いただきます。また、新しい企画として、ワークショップを開催します。成人コミュニケーション障害と小児コミュニケーション障害において、明日から使える技術をアクティブに学ぶことができるような時間にしたいと考えております。そのほかにも、いくつかの企画を準備しておりますので、ご期待ください。
 会場となります熊本保健科学大学は熊本市北区というところに位置します。新幹線の熊本駅から電車で10分程度の便利な場所ですが、里山と田園風景の残るのどかな地域です。気候の良い時期ですので、熊本の緑と風を感じながら、講演会を楽しんでいただければ幸いです。
 多くの皆様のご参加を、講演会スタッフ一同、心よりお待ちしております。熊本で、参加者全員で、コミュニケーションの未来地図を創りあげましょう!

令和6年10月
第51回 日本コミュニケーション障害学会 学術講演会 会長
井﨑 基博(熊本保健科学大学 保健科学部)